korekarayukumitiのブログ

長きにわたり探してきた道は、天から降りてくる梯子を
一歩一歩上っていくことだった。

2018年7月のブログ記事

  • 夏野

    ☆ ああ夏野 小石置かれて いくとせか 日のなすままに 陰を結びて ☆

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  • 街角

    ☆ 街角に 一つの石が 置かれをり 何の石かと 問ふ人もなく ☆

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  • 帰還鳩

    ☆ よろよろと 帰還の鳩が 地を歩く ☆

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  • 黄蝶

    ☆ 京子から生まれた 黄蝶が 僕に来て留まった 僕に来て、僕の中に入った 蝶だから もう見えない 君からは見えるはずなのに あまりにもその蝶になりきって いたのだろう だから見えないも同然だ かくして蝶は、お互いに見えない 蝶となった そして恋が生まれた その恋も、黄蝶に端を発しているから、 太陽... 続きをみる

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  • 夏霧

    ◇ 低空には霧がはりつめて そこを天の階を昇り降りするかのように 駆け抜けている鳥がいる 引き締まった体躯の白い鳥で 翼を持ちながら、それは全く使わず 階段を昇り降りするのも、喘ぐような 息遣いはなく、滑るように走り抜けている。 何だろう、あの鳥の立ち居のすがたは。 あそこはすでに、天国の始まりで... 続きをみる

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  • 思ひ人

    ◆ 行商の老婆は急ぐ この街に 初恋の 病んだ男が 潜むと聴いて 彼に海の幸を 届けたい一心なのだ それは老婆が 中学を卒業したときから ずーっといつも 男に食べさせたいと願いつつ 傍らによけてきた 大切な海の一品なのだ ◆

  • 海の幸

    ◆ 強風の 中を老婆は 立ち向かう 今日の海の幸 街へさばきに ◆

  • 群青

    ◆ 群青は 澄んで濃い色 ウルトラマリン 他にない色 神の色 一途な鳥は そこに向かって 一線超える ◆

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  • 三バカ話

    ✩ 学校の 帰りに拾った 捨て猫を 祖母にねだって 飼い猫とする ✩ 愛されて とりわけ母[今の祖母」に 愛されて 里子にされず育った 今のママがいる ✩ そのママが おそれて祖母を 見守れば ー裏で鳴いてる 猫 飼いなさいー ✩

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  • 魚屋

    ✩ 魚屋の ザルに並んだ どの魚も 愛らしい目で 人を見ている ✩

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  • 野辺の兎

    ✩ 野兎の さまよう先は いつも野辺 人の愛着 第一とはせず ✩

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